第2章 子どもの育ち
どうだ!立ったよ。つぎは歩くよ。でも撮ってくれるときは背景にも気をつけてね、センセイ。
指さしの見本のような指さしです。ほら、あっち。ほらほら!
小さな子どもにとって縁側は大切な保育空間です。マスク先生、よそ見しないでね。
1歳児クラスでも、友だちとの関わりは生まれます。並行遊びと呼ばれる場面でも、気分は伝わりあっているのかな?
私はいま、動物から人への第一歩を印したところです。
第2節 保育室と育ちの区分
1.くすのきの家の子どもたちの育ち
くすのきの家の2階には4ヶ月からおよそ1歳6ヶ月の子どもたちにふさわしい保育的環境が用意されています。この時期の子どもの育ちは、なにより直立二足歩行と言葉の獲得が中心です。ここではまず歩行に向けての発育を軸に、身体とその機能の育ちを確認することができます。また、有意味語の出現は、認知面の子どもの育ちの確認になりますが、そこに子どもが体を動かすよろこび、気持ちを音声に表現するよろこび、そしてそのよろこびを周囲の人に共感してもらえるよろこびが充足しているかどうかが、重要であることは言うまでもありません。
くすのきの家の1階には、およそ1歳6ヶ月から2歳6ヶ月の子どもたちにふさわしい保育的環境が用意されています。この時期の子どもの育ちは、自分の思いや願いを言葉でうまく表現できるかどうかにかかっています。それはまた、他児との関わりの始まりでもあり、保育者を交えた日々の営みの中で、ゆるやかに人と関わることを学んでゆきます。