|
次章に詳述していますように、岩屋こども園アカンパニの指導計画は個別の計画が中心です。保育者が一人ひとりの子どもの"いま・ここ"をどのようにイメージし、一人ひとりの子どもの"未来のあるべき姿"をどのように願うかが、指導計画のすべてといっても過言ではありません。一人ひとりの子どもの、どのような点を評価し、どのようなところを物足りないと感じ、将来に向けてどのように育っていって欲しいのかをいつも思い描きながら、子どもとの日々の生活が充実することを願っています。子どもとともに"自分を打ちこんで"今日を楽しく過ごしたいと願うこと、それが岩屋こども園アカンパニの指導計画です。
「月案」や「週案」は、クラスとしての「今月の予定」や「今週の予定」に過ぎません。そこに子どもの姿を予想し、教育目標を設定して、意図的に発達を期待するようなことは、少なくとも岩屋こども園アカンパニにはありません。
でも、どうすれば今月が、今週が、今日が充実した月となり、週となり、日々の連続となってゆくのかを求めて、岩屋こども園アカンパニの保育者は予定を立てます。その予定に従って子どもとの日々を過ごし、そこに展開した保育を省察することから一人ひとりの子どもへの願いを更新します。個別の指導計画が練り直されてゆくのです。そのような日々のために、次に示す保育の内容が「予定」されます。
保育の内容は、ふたつの視点から「予定」されますが、前半の「第1節 期ごとの保育」は1年を5期に分け、それぞれの期に特徴的な内容を中心に取り上げています。後半の「第2節 環境ごとの保育」では、こども園内外の環境を特定し、特定された環境に準備される保育の内容を示しています。ただし、どちらも便宜上の分類であり、期や環境に拘束されるものではありません。 |