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第1節 期ごとの保育第2期 健康な心身を培う (7月第2週から10月第1週まで)2.内と外京都は職人の町だといわれます。着物や履物、櫛や簪、扇子や団扇、漆芸や陶芸、どれをとっても一流の職人さんが京都にはいます。思いつくままに書き上げたこれらの工芸品にはたいてい、絵柄がつけられています。中には幾何学模様のようなものもありますが、その多くは花鳥風月といわれる自然を描写したものです。保育室と園庭は、家と庭の関係です。花鳥風月は庭にあり、花鳥風月を取り入れた絵柄や文様は家にあります。文化とはこのように、外の自然を内に持ち込む作業です。この内と外の関係から保育を見ると、子どもたちが直接的に自然に出あう場所が園庭を中心とした戸外であり、その自然を取り入れて絵を描いたり、工作したり、歌を歌ったりする保育文化を紡ぐ場所が保育室です。内と外は、子どもの心と体にも呼応して、保育を組み立てる重要な概念です。 |