第3章 保育の内容


  • オペレッタの曲が流れ出すと、子供たちが自然と集まって踊り始めます
  • キャプションが入ります

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第1節 期ごとの保育  

第3期  私を表現する  (10月第2週から12月第1週まで)

3.音楽的活動にみる表現
 体を揺らしたり、歩いたり、おなじ動作を繰り返したりすると、そこにはリズムが生まれます。おなじ言葉を繰り返すと、そこにメロディのかけらが零れ落ちていきます。そのようにして生まれる歌はすでに和声を内包しています。文明化した音楽は、歌唱、器楽、舞踊、演劇などに細分化されてしまいましたが、子どもたちの自発的な音楽的遊びは、体の律動や動作と不可分です。
 描画や工作以上に感情と一体化した音楽は、子どもの情動に直接働きかけるので、ヴァイタリティアフェクトを生み出しやすいように思われます。音楽の世界に没入し、クライマックスを迎えて音楽が終結する経験が、子どもたちの生の内奥を呼び覚まします。
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 集団で歌ったり、演奏したり、踊ったりといった活動は、みながおなじことをする宿命を背負っていますが、だからといって一人ひとりの表現が見いだせないわけではありません。むしろ一体化されることで増幅されるよろこびは、複数の友だちと遊びに興じる楽しさに共通するものです。詳しくは別掲「音楽カリキュラム作成の基本的な考え方」を参照してください。

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