第3章 保育の内容


  • こども園から出てすぐ見える神社です。
    こども園から出てすぐ見える神社です。

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第2節 保育環境の基本的な考え

 こども園における子どもをとり巻く保育的環境は、戸外と室内に大別できるでしょう。ひと口に戸外といっても、岩屋こども園アカンパニであれば山科盆地の中、すなわち山科区全域と伏見区醍醐あたりまでが視野に入るかもしれません。それはまた、園児の通園可能範囲でもあります。そのような地域社会も子どもをとり巻く環境として重要ですが、ここでは岩屋神社の境内一円を保育環境としての戸外とします。
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 室内も保育室だけではありません。ホールや厨房、事務室、スタジオ、倉庫、廊下なども子どもたちの生活を支え、ゆたかな活動を提供することを目指しています。ひとまずはこのように戸外と室内を整理した上で、それぞれの保育環境に内在する保育を概観したいと思うのですが、意欲の水瓶をもつ子どもたちは、どのような環境も遊びの場にする天才ですから、保育者の予想を超えて子どもたちは遊びを展開します。そのことを踏まえると、ここに取り上げる保育環境とその環境に内在する遊びや活動は、"子どもと保育者が一緒になって、保育を創造的に展開するための装置"だと捉えるのが、岩屋こども園アカンパニの日々の様子に近いと考えられます。環境ごとの保育を取り上げるまでに、保育とは何かについて、岩屋こども園アカンパニの基本的な考えを簡略にまとめておきます。

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