造形カリキュラム


  • 世界にたった1つのお母さんと一緒に作ったオリジナルパズルです。
  • 散歩中に見つけた自然の素材で汽車を作りました。
  • 4月にお誕生日表を作りました。どんな風に枝を伸ばそうか相談中。
  • 「いい感じにできたなあ」「こっちもいい感じ」
  • 花咲かじいさんならぬ花咲か子どもの集まりです。
  • 「今度オレンジぬるわ」
  • とても集中して絵本を作っています。
  • みんなで描くお絵かきは楽しいなあ。
  • 新聞紙で動物の肉付けをします。「これって英語じゃないの!?」「読めるの~?」
  • 卒園式用の植木鉢なのでがんばらなくちゃ!!
  • 勉強コーナーで座る自分の座布団カバーを作っています。1針1針丁寧に。
  • 「あーあ糸がからまった」「なおしてあげるわ」
  • 「見て見てー僕の自転車!すごいでしょ」

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【Ⅱ】造形カリキュラム作成の手順

3.クラス別カリキュラム作成の手順


しいのみ・くりのみ・さくらんぼの造形カリキュラム
"先生みてみて、私が描いたんやで、僕が作ったんやで"

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(作業手順)
1.「造形カリキュラム編成の基本的な考え方」を参考に、年間に取り上げたい造形活動を抽出する。抽出に際しては活動のバランスに留意すること。
  ① 平面と立体に分ける。
  ② 一人ひとりの活動と、群れの活動に分ける。
  ③ 平面は描画が中心になるが、用具、素材、テーマに配慮して、クラスの
     子どもたちが楽しめるように活動内容を選択する。
  ④ 立体は工作が中心となるが、平面以上に用具、素材、テーマに配慮して
     工夫する。
  ⑤ 最終的な4週ごとの活動の配列には、季節、行事、子どもの様子を
     反映し、ドキュメンテーションの結果に応じて、柔軟に作り直す。
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2.取り上げたい活動を期ごと、4週ごとに並べる。
3.保育を実施する。
4.保育の実施後はドキュメンテーションをとり、4週ごとのカリキュラムに
     反映する。
5.活動量の目安
  ① 一人ひとりの描画10~15枚
  ② 一人のひとりの工作3~7点
  ③ 群れの描画3~7点
  ④ 群れの製作3~7点
  ⑤ 製作のための小さな遊び場(別掲)を置く
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6.製作のための小さな遊び場も、子どもの造形活動の装置である。準備には次のような点に留意する。
  ① 製作コーナーは、保育室のいずれかの壁に接していて、その面の;一部を
     保育者の定位置とする。
  ② 作業台は、クラスの総人数の5分の1以上の子どもたちが参加できる
     広さにする。
  ③ 用具及び素材は、安全に配慮しながらも、できるだけ多様なものを
     用意する。
  ④ 製作のヒントとなるような作品や技法を保育者が手作りしたり、子どもと
     一緒に取り組むことで、子どもに伝える。子どもはそれを伝承する。
  ⑤ 必要に応じてドキュメンテーションをとる。
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(まとめ)
 タイトルをよく読んで欲しい。「造形活動を楽しむ」というのが一般的な表現であるが、"先生みてみて、私が描いたんやで、僕が作ったんやで"は、まず子どもが出来上がった作品を先生に見せたがること、見て欲しいという気持ちは、その活動が楽しかったこと、自分でもうまくできたと思っていること、先生に褒めてもらうことで自分を自分で好きになり、自分に自信をもちたいと思っていることのあらわれである。
 描いたり作ったりすることはおもしろく、楽しい。描いたり作ったりすることは感じることであり、考えることであり、工夫することである。感じたことの結果、考えたことの結果、工夫したことの結果が作品となるのであるから、子どもの作品は子どもの考えをまとめたものである。
 造形活動とは、描いたり作ったりに没頭することで、自分の考えをまとめることになる。我を忘れる時間をすごすことは、自分の内奥性と出遭うことになる。そこに"意欲の水瓶"は形成されてゆく。

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